
『おきりこみ』は、秋から冬の寒い季節に作られる、群馬に古くから伝わる家庭料理。鉄の大鍋で煮干しのだしをとり、里芋、長ねぎ、人参、あぶらあげなどを入れて、味噌としょう油で濃いめの味付けをしたら、煮立った汁に太めに切ったうどんを入れてコトコト煮込みます。おきりこみの特徴は、塩を入れずに水と小麦粉だけでこねた幅広の麺を、ゆでずにそのままとろとろになるまで煮込むこと。煮干しでとった濃いめのだしに、小麦の味の残る麺とたっぷりの根野菜のうまみが、体にしみ込む味わいです。鍋料理として、具沢山の味噌汁として、重宝する一品です。

ねぎは、地域による独自性をもつ数少ない野菜のひとつ。西日本は、京都の九条ねぎをはじめとした葉ねぎ(青ねぎ)地帯。これに対して東、北日本で“ねぎ”といえば、主に関東から北で栽培される根深ねぎ(白ねぎ)のことをいいます。とりわけ群馬県下仁田特産物である“下仁田ねぎ”は、煮ると濃厚で独特の甘みが出ることから、すきやきや鍋物に人気の食材。やわらかく、とろりととろけるような風味を生かしてパスタやシチューなどにアレンジすれば、白ワインとも好相性です。収穫は10月から1月。



煮干しの頭と内蔵を除き、水1200ccとともに鍋に入れてしばらく置く。蓋をせずに4〜5分加熱し、アクを取り除く。火を消したら煮干しを取り出す。

里芋、人参、大根、白菜、長ねぎ、油揚げ(湯通しして油抜きをする)を、食べやすい大きさに切り、長ねぎ以外を1のだしに入れて中火で煮る。

野菜が柔らかくなったら、長ねぎ、麺を加える。

味噌としょう油で味を整え、10〜15分程煮込んでできあがり。

