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お宝でるか?ガラクタか?〜第2回

 さてさて、カビつきのSPレコード。SPレコードって、ご存知?1分間に78回転も回ります。あまり回るので染之助・染太郎もビックリ!とっても厚手の硬い素材で作られた割れやすいもの。録音時間は、片面約5分程度。だからクラシックの交響曲を聴く時なんて、レコードの交換がひと仕事。それも大昔はレコード・プレーヤが電動ではなく、ぜんまいバネで動く手回し蓄音機。ぜんまいが緩むと、スピードも落ちる。だから聴きながらぜんまいを巻く。巻きながらレコードも次のものに取り換えなくてはならない。聴きながら全部やる。もう忙しいったらありゃしない。

 そんな1954年、12歳の誕生日、親から買ってもらったプレゼント、SPレコード2枚。おやじ、きっと無理したのだろう、子供には過ぎたもの。感謝!といっても親、いない。ウーム。
 一枚はエームス・ブラザースの歌う「ユー・ユー・ユー」。もう一枚がレス・ポール&メリー・フォードの「ヴァイヤ・コン・ディオス」
 振り返ってみれば、この2枚から、僕の音楽好き人生が、本格的に始まったのかも知れない。いわば原点ですね。

 音楽の三大要素は小学校で習ったリズム、メロディー、ハーモニー。男性4人組エームス・ブラザースから教えてもらったのはこのうちのハーモニー。
 脈々と続くアメリカ・ポピュラー音楽の歴史は、移民たちが祖国から持ってきた音楽の交配で出来上がったもの。一つの歌をみなで歌うという行為も、知らないひと同士をくっつけるコミュニケーションとして、大変に役にたったのでしょう。欧米の人って、ほんと、みんなで一緒に歌うのが好き。カラオケでも、一人で陶酔して歌うというより、皆で大合唱の方が好きみたい。なんて賑やかな人達なんでしょう。日本人、ほんと、見習いたい!

 「ユー・ユー・ユー」は、恥ずかしながら、僕にとって忘れられない曲なんです。中学校音楽の時間、楽器の演奏会というのがあって、各人それぞれ好きな楽器を演奏することが課題。僕は先生に「口笛でも良いですか?」とたずねました。口笛が大好きだったのです。「もちろん・・・」と先生。それでこの「ユー・ユー・ユー」を吹きました。で、なんと一等賞になって学校放送でオンエア。僕の口笛が校内に流れました。考えてみれば、あれが初めてマイクの前に立った時でした。

 もう1枚のSP盤。ロックン・ロールで一番人気の楽器がエレクトリック・ギターになったのにはレス・ポールの貢献度大。決してロックン・ロール音楽畑の人ではないけれど、1988年「ロックの殿堂」入りしたのも当然といえば当然。彼は「エレキ・ギターの父」そして「多重録音の父」ですね。
 まだ半ズボンはいてハナたらしてトンボを捕っていた小学生の頃聞いたレス・ポール&メリー・フォード1951年の大ヒット「モッキンバード・ヒル」のメロディやギターの音色。そして早弾きでは「世界は日の出をまっている」などというヒット曲、子供心にもとっても新鮮、強烈な印象がありました。
 その時代のギブソン・レス・ポール・モデル・ギターというのは、いまや何千万円もするとか!?!ホンマですか?

 数年前に発売された「レス・ポール&フレンド」というトリビュートCD,キース・リチャード、リッチー・サンボラ、スティーブ・ミラー、スティング、ジェッフ・ベック、Z.Z・トップなどなど豪華メンバー。それにエリック・クラプトンとサム・クックがレス・ポールと共演するだって・・・デジタル技術は凄い。正に音のSFX、VFXですな。
 御歳92歳のレス・ポールさん、いまでも毎週月曜日、夜8時と10時の2回、ニューヨークのジャズ・クラブ「イリジウム」で元気なプレイを聴かせてくれているそうです。彼のプレイを見ること、それが僕の「ウイッシュ・リスト」、ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン主演の最新映画「最高の人生の見つけ方」風にいえば「バケット・リスト」というのでしょうか、それに入っているんです。うーん、実現に向けて、もうチョイふんばろう!



●写真解説
NYのクラブ「Iridium(イリジウム)」で今もライブを続けるレス・ポール。写真は2005年6月6日撮影。

2008/06/ 4 | Comments [0]

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