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1973年9月21日。この南佳孝さんのデビューの日が、はっぴいえんどの解散コンサートでもあった。
ちょうどこの頃、イギリス音楽が流行っている時代で、そこにアメリカの音楽が入って来て、それをいち早く取り入れた日本語ロックの世界を繰り広げていたのが細野晴臣氏らの面々であった。「その仲間に交えてもらえたことはラッキーだったし、僕自身がそこで
昇華し続けた場」。当時は演奏する側も聴く側も 尖っていた時代だった。
1989年にはインドへ。「旅は好き。一番自由になれるよね」。その後、訪れたゴビ砂漠では「おまえの音楽って何なんだ」と突きつけられ、自身を表現する音楽そのものが大きく変化を遂げたそう。
そして今、「この声を授けて貰ったことで出来るのは『make someone happy』。僕にはこれしかないのかなっ
て思う」と、南さんは優しい眼差しを向ける。そんなことを思い馳せながら、トマトジュースをキリンラガービールで割って飲む。
最近は、以前から憧れのあった古き時代の面影を残す町へと足を運ぶようにもなった。そして人形町で出会った料理屋が「十四郎」。山陰の魚を漁港から毎朝直送で仕入れる、魚好きの南さんにはたまらない一軒を見つけた。
茅ヶ崎に暮らし始めて10年。海に近い贅沢さを魚の旨さからも実感させられる日々です。そんなこともあり、魚の味わいには一過言ある僕も、この「十四郎」の魚の素晴らしさにはワクワクさせられますね。
女将さんの故郷、山陰の漁港から毎日届く魚介類は、あらかぶ、のどぐろ、おとく、キンコロバイ貝などなど季節の珍しい地のもの揃い。それらをコース料理に仕立ててもらえます。旨い魚は旨いビールをさらに呼び、ここではいつのまにか、いい気分になってしまうのです。
そして冬場はやっぱり絶品の蟹がお楽しみ。
金沢の旧家の梁や欄間を移築した趣ある佇まいにも寛がされる料理処です。隠れ家っぽさにも魅かれますね。

1950年東京都生まれ。
歌手やアーティストとして活躍。代表曲に「モンローウォーク」などがある。