


(幸宏氏は原田知世氏のアルバム『music&me』にも参加し、また映画『天国にいちばん近い島』で親子役を演じる)。彼女が『すごくやりたい』って言ってくれて。それから、だんだん頭の中でメンバーを連想しはじめて。まずは、僕のこれまでの一連のサポートメンバーとして参加してくれている高野寛くんと高田漣くん、権藤知彦くんが出てきて。もうひとりキーボードも欲しいって考えていたら、ちょうどミカバンドのときに一緒ですごく仲良くなった、コーネリアスでキーボード弾いている堀江博久くんが出てきて。で、そうやって順次みんなに声をかけていったら、トントン拍子に『やりましょう!』って感じになって。完全にパーマネントじゃなくてもいいから、大人が気長に楽しめるバンドが出来たって感じかな」
いつも新しいことにトライし続ける幸宏氏だが、「pupa」はどんなバンドにしようかという迷いもなく、各自が好きなことをやってくれて楽しければいいと言う。
「彼らに共通するのは音楽をいっぱい聴いているということ。だからか、好きな音楽という共通言語がたくさんあったから凄くやりやすかった。今回の新しい発見は、ジェネレーション・ギャップがなかったこと。それが僕にとってはいちばん重要ですね。最初のうち、彼らは緊張したらしいんだけど、『あ、こんな感じでいいのか』って途中で思ったらしくて(笑)、僕は病院でいえば院長先生みたいな役割で、実際のオペは副院長の高野くんにまかせて…。それから、知世さんがアーティストとしていいスタンスで関わってくれたから、凄くバンドっぽくなった。デビューして以来、これまでのミカバンからY.M.Oっていうさまざまな経験のなかで、メンバーがこんなに多いバンドって初めてのことで、これは楽しいですね。僕は特別意識していないんだけど、新しいことがやっぱり好きなんですね。時代のなかで今売れそうなものを考えてやってみてもきっと面白くないだろうし、売れそうな曲を一生懸命考えるって実は昔からやったことがない。Y.M.O、ミカ・バンドって全部好きなことをやった結果論だから。たまたまY.M.Oの場合は社会現象になっちゃったけど。pupaは一人でも多くの人に聴いてもらえればね。きっとまた新しい広がりができる楽しみがある。多分僕はそういうことが性格的に好きなんだろうね」