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webマガジン e-days(イーデイズ) >  音楽 >  特集 >  Tune in  > 鈴木慶一×サエキけんぞう×ハヤシ(POLYSICS)

 1979年夏、日本のパンク~ニューウェイヴ・シーンの最前衛が新宿ロフトに総結集した伝説のイヴェント〈DRIVE TO 80's〉。その30周年に当たる2009年10月、我々は新たな伝説誕生の目撃者になることができそうだ。99年に〈DRIVE TO 2000〉として甦ったイヴェント〈DRIVE TO〉シリーズが、このたび〈DRIVE TO 2010〉にヴァージョン・アップ。30日間にもおよぶ前代未聞のロングラン・イヴェントとして開催されるのだ。


 それを記念して、出演者のなかから、ムーンライダーズの鈴木慶一、イヴェントのオーガナイザーであるサエキけんぞう、ニューウェイヴ再発見世代の代表的存在であるPOLYSICSのハヤシによるスペシャル・ミーティングが実現。異なる立場からニューウェイヴと向き合ってきた3人に、それぞれのニューウェイヴ観やイヴェントへの意気込みなどを語り合ってもらった。


取材・文章:小暮秀夫/写真:かくたみほ


ダンス・ミュージックとしてのテクノよりも、ヒカシューの方がワクワクした(ハヤシ)

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――3人とも生まれた年代はバラバラですよね。


鈴木慶一(以下・鈴木) 1951年。

サエキけんぞう(以下・サエキ) 58年。

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ハヤシ 78年。

サエキ うわ~、20歳も下なんだ。77年がニューウェイヴの開始とするなら、まだ生まれていないし、物心ついた頃にやっとダンス・ミュージックとしてのテクノがデリック・メイで始まった感じですよね。

ハヤシ 音楽を聴き始めたのは、ちょうどアンダーワールドとかが流行ってた時期でしたね。だからテクノっていうと、まわりはフロアで鳴らされるダンス・ミュージックのひとつとして捉えていたんですけど、僕は時代と逆行してテクノポップとかニューウェイヴの方を追いかけていった感じです。

――クラブ・カルチャー通過以降のフロア系テクノではなく、それ以前のテクノポップに惹かれたのはどういう理由からですか?


ハヤシ それは自分でも不思議なとこなんですけど、もともとテクノっていうかエレクトロ・ミュージックに興味があって。それでアシッド・テクノの名盤と言われているレコードを買ったんですけど、同時にヒカシューの『夏』も買ったんです。それで聴いてみたら、ヒカシューの方がワクワクしたんですね。リズムボックスがチャカポコ言う感じとか、シーケンスにユーモアのある感じとかが自分に合ってる気がして。そっからもう日本のテクノポップ......ムーンライダーズ、ハルメンズ、P-MODEL、ヒカシューなどにどんどんハマッていきましたね。

鈴木 最初、CD?

ハヤシ そうですね。意識して最初に買ったのはCDでした。

鈴木 アナログ・レコードからCDに切り替わった頃だもんね。CDでリイシューされるから、情報をかき集めるにはちょうどいい。昔のものも今のものも、同時にひらたく一緒に聴ける。

ハヤシ 本当、どんどんリイシューされてましたね。それでCD化されてないものをアナログで掘りにいく、みたいな。でもCDで買っても、好きなアルバムはジャケットが大きいアナログで持っていたいから、アナログも買っちゃうんですけどね。

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――ハヤシ君が最初に聴いたムーンライダーズのアルバムは?


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ハヤシ 『マニア・マニエラ』ですね。友人に薦められて聴いたんですけど、「なんだろ、この質感は?」みたいな。今まで聴いたことない音像ってのが衝撃でしたね。ポップなんだけどポップって言っちゃいけないような感じがあって。でも曲がいい、っていうのが(気に入ったポイントとして)大きかったですね。そこから『青空百景』聴いて『カメラ=万年筆』に行く、みたいな。

鈴木 あの3枚は、スピードに押されて作った感じがあるよね。要するにそれ以前は、ニューウェイヴのバンドとしてやってたわけじゃないけど、あまりにニューウェイヴがすごいのでそっちに行っちゃった。そうすると、友達を結構なくすわけだよ(笑)。それを覚悟して行ったわけだけど。赤い橋を渡っちゃった感じだよね。で、そうなると今度はこっち(ニューウェイヴ)のエリアにいるバンドが全部ライバルになるので、急いで作んなきゃってのがある。そういう感じだったね、回想すれば。

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鈴木慶一
1951年生まれ。日本語ロックの草分け的バンド、ムーンライダーズのリーダーとして、30年以上の長きに渡り音楽界に影響を与え続けるミュージシャン。今年7月にはソロ作『シーシック・セイラーズ登場!』もリリースしたばかり。

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OFFICIAL SITE
http://www.moonriders.net/

サエキけんぞう
ミュージシャン/作詞家/プロデューサー。1980年『ハルメンズの近代体操』でデビュー後、パール兄弟を結成。モーニング娘。“愛の種”など多数の作詞を手がけ、テレビ、ラジオ出演の他、エッセイスト、プロデューサーとして幅広く活動中。

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OFFICIAL SITE
http://www.saekingdom.com/

ハヤシ(POLYSICS)
1997年にバンド、POLYSICSを結成し、ギター/ヴォイス/プログラミングを担当。ニューウェイヴを咀嚼したパワフルなサウンドで高い支持を得る。2003年には海外進出を果たし、欧米での知名度も高い。

OFFICIAL SITEhttp://www.polysics.com/

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ムーンライダーズ『Tokyo 7』(写真上)
『MOON OVER the ROSEBUD』以来、3年振りとなるニュー・アルバム。〈東京らしさ〉を評価されて来た彼らが、初めて〈東京〉をテーマに掲げ、作り上げた一枚。2009年9月16日発売 XPCA-1010 ¥3,200(税込)

サエキけんぞう&クラブ・ジュテーム『パリを撃て』(写真中)
サエキけんぞうが新たに結成したフレンチ・ユニットのデビュー・ミニ・アルバム。セルジュ・ゲンスブールとその師匠ボリス・ヴィアンの楽曲を、サエキが原曲と同じ内容で聴き取れる日本語詞に〈超訳〉。2009年10月7日発売 PEAR-1001 ¥1,575(税込)

POLYSICS『Absolute POLYSICS』(写真下)
デビュー10周年を迎えたPOLYSICSが放つ10枚目のオリジナル・アルバム。全14曲、約36分を一気に駆け抜ける高テンションの仕上がり。2009年9月16日発売 KSCL-1458 ¥3,059(税込)

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