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2010.03.02UP

オリンピック閉会式のサプライズ

バンクーバー冬季オリンピック閉会式、ついに出ました、ニール・ヤング!
ちょっとお太りになったようだけれど、とってもお元気のご様子。
ギターにハーモニカ、ステージにモニター・アンプを置いてたった一人。
大観衆でいっぱいのオリンピック・スタジアムでもOKだけれど、ストリート・ミュージシャンのようにバンクーバーの街角で演奏していたって不思議じゃない。
いつものまんまのニール・ヤング。
「Long May You Run」、しみじみと歌う。
息をのむよう・・・ただただ素晴らしかった!

それに、ここに至る流れも良かった。
今回のオリンピック・ゲーム最後の試合は、アメリカ対カナダのアイス・ホッケー決勝戦。激闘!
その第3クォーター、最後の最後の終了直前、アメリカが奇跡の1点、これで同点。2対2の延長戦になって、決勝点を入れたのがカナダのエース、クロスビー。凄いんです、このクロスビー。ふっと、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングなんて、つぶやこうかと思ったぐらい。

終わっての閉会式、聖火が消えていくセレモニーの中、ニール・ヤングが登場。歌うはスティーブン・スティルスと一緒に発表した名作アルバムの一曲だ。これでナッシュが出てくれば言うことないのだが、お笑い番組でないのです、オチはいらない。

しばらくの間、バッファロー・スプリングフィールズのこととか、思いだしてしまいました。大笑いだったことは、1973年だったか、文京公会堂ではっぴいえんど解散コンサートが行われた時、不肖私、司会を務めさせていただいたんです。舞台に出ていって、たったひとこと言いました。「おまちどうさま。それでは、ご紹介しましょう。バッファロー・スプリングフィールド!」。

はっぴいえんどがバッファローと同じように解散してしまうことに、私、反対だったんでしょう。そんな気持ちがそんな言葉になりました。でも、お客様は、ただシーンとするばかり。ほんと、あの節は失礼しました。

北京オリンピックの閉会式はジミー・ペイジ様ご出演。このバンクーバー・オリンピック閉会式も、アヴリル・ラヴィーン、アラニス・モリセット、それにニッケルバックなんてイキの良いバンドも出てくるし、いまやオリンピックの演出もアメリカン・フットボール・スーパーボールのハーフ・タイムショーのようになってきちゃった。

ロックンロールがロックとよばれるようになってはや40年数年。あの不良の音楽がいまやメイン・ストリームだもんね。きっとボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞する日も近いんじゃないのかしら。
村上先生の方が先でしょうか。
ディランがノーベル賞なんて・・・って思うけれど、ニール・ヤングがオリンピックで歌うなんていうのも夢のよう。

そんなことを思っているうちに、歌い終わったニール・ヤング、舞台はエレベーター・ステージ、アンプと一緒にスーッと消えていった。

ニール・ヤング、永遠に歌い続けておくれ!

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亀渕昭信
1942年、北海道札幌で生まれ夕張郡由仁町で育つ。64年、東京のラジオ局ニッポン放送入社、番組制作部勤務。69年から4年間、深夜放送「オールナイトニッポン」のDJパーソナリティも担当。同僚の斎藤安弘氏とデュオ“カメ&アンコー”や一人四重唱のカメカメ合唱団でシングル「心のシャンソン」、泉谷しげるとのコラボでLP「カメカメ合唱団」(エレック)を発表する。99年から6年間同社代表取締役。現在はラジオ業界を離れ、ライフ・ワークでもあるポピュラー音楽の歴史・研究に邁進すると同時に、NHKラジオ第一放送とNHKデジタル・ラジオで隔週50分のクラシック・ポップス・ヒットがメインの音楽番組「亀渕昭信のいくつになってもロケン・ロール」のDJを担当。著書に「オールナイトニッポン」聴取者との交流を描いた『35年目のリクエスト』(白泉社)がある。

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