ザ・クークスが待望のセカンド・アルバムをリリース
Konk / The KOOKS
コンク/ザ・クークス
EMIミュージック・ジャパン
TOCP-66790 ¥2,300(税込)
1.シー・ザ・サン 2.オールウェイズ 3.ミスター・メイカー 4.ドゥ・ユー・ワナ 5.ギャップ 6.ラヴ・イット・オール 7.ストーミー・ウェザー 8.スウェイ 9.シャイン・オン 10.ダウン・トゥ・ザ・マーケット 11.ワン・ラスト・タイム 12.ティック・オブ・タイム 13. ウォーク・アウェイ +ボーナス・トラック(日本盤)
06年のデビュー作が、イギリスではオアシスを大きく上回る2百万枚近いセールスを記録し、新世代バンドを代表する存在となったザ・クークスが、待望のセカンド・アルバムをリリースした。日本ではこの年のもう一つの大型新人で、奇しくも発売日が同じだったアークティック・モンキーズの方が人気、知名度共にかなり上のようだが、少なくとも本国イギリスでは全てが互角の良いライバルのように見えるのは実に健全だ。
と言うのもクークスのサウンドは、流行りのニュー・ウェイヴ色とも一切無縁の素朴なもので、平均年齢23歳というのが信じられないほどR&Bやフォーク・ロック、レゲエといった英国スタイルを踏襲した極めてオーソドックスなギター・ロックだからだ。そして音作りだけでなく、キャッチーで人懐っこいヴォーカル・メロディも昔ながらの伝統的かつ普遍的な魅力に溢れており、この曲の良さこそデビュー作が半年かかってチャートの2位まで上昇するロング・セラーを記録した最大の理由だろう。もちろん本作でも彼らならではの誠実さが伝わるヴォーカル・メロディの魅力は何も変わっておらず、大ブレイク後のセカンド・アルバムという気負いなど微塵も感じさせない辺りが逆に本当の大物なのかもしれない。
こういった音楽性/サウンドになったのは、フロントマン、ルーク・プリチャードの幼い頃に死別した父親がミュージシャンで、家にあったビートルズやボブ・ディラン等のロック・クラシックばかりを聴いて育った影響とかで、本作を聴けば60〜70年代のロックに親しんだファンならなるほどと納得し、違和感なく聴けるに違いない。
そして勘のいいロック・ファンなら気付いていると思うが、アルバム・タイトルはキンクスのレイ・デイヴィスが北ロンドンに所有するスタジオの名前で、2作品ともここでレコーディングしたクークスはこのアナログ・スタジオが大好きなのだとか。もちろんスタジオだけでなく彼らがキンクスの大ファンでもあることは3を聴けば分かるが、20代前半という年齢でこういった曲が書けるのはやはり特別な才能だろう。
因みにクークスというバンド名も、デヴィッド・ボウイの『ハンキー・ドリー』収録曲のタイトルから付けたと聞けば少々出来すぎた話のように思う人もいるかもしれないが、昔からのブリティッシュ・ロック・ファンとして彼らのような若いバンドの活躍は嬉しいし、心から応援したくなる。

