本土とは異なる食文化を持つ沖縄の料理。素材も味も独特だが、一度食べたらクセになってしまった、という人は多いだろう。都内を中心に6店舗を展開する沖縄料理店『ぱいかじ』の特徴は、アレンジを加えた創作料理ではなく、あくまで正統派の家庭料理にこだわっていること。沖縄出身の店長、比嘉直人さんも「うちのメニューは、沖縄のお母さんがふだん作る料理ばかり。実際、私が子供の頃によく食べていたものも多いんですよ」と話す。
沖縄産のゴーヤを使った『ゴーヤチャンプル』や島豚をじっくり煮込んだ『ラフティー』もいいが、ここでは少しユニークな料理にもトライしてみたい。お祝いの席で食べられる珍味『ヤギ刺し』1500円や、特製のシークワーサー胡椒ドレッシングでいただく『石垣和牛のタタキ刺し』1500円は、お酒のつまみにぴったり。シメには、ご飯の上に野菜炒めの卵とじをかけた『沖縄ちゃんぽん』850円がおすすめだ。
沖縄料理には、泡盛も欠かせない。ここでは、本島から離島まで40カ所以上の酒造所で作られている泡盛が楽しめるのだ。「泡盛の風味は、酒造所によって大きく異なります。一般的に人気があるのは、『久米島の久米仙』や『瑞泉』ですが、個人的には『咲元』がおすすめですね。泡盛独特のコクとクセがありながらほのかに甘みがあって、後味はさっぱりしているんです」と店長。迷ったときはスタッフに聞きながら、あれこれと飲み比べるのも楽しいだろう。
BGMはもちろん、情感豊かな沖縄音楽。毎週月・水・木の夜には、三線の生演奏も行っている。時間は、午後6時30分~9時30分の間の約1時間。各テーブルを周りながら、「島唄」や「涙そうそう」「島人ぬ宝」などの名曲を演奏してくれる。
泡盛を片手に、沖縄の家庭料理をいただく。耳に届くのは、心地よい三線の旋律。銀座の真ん中にいることを忘れて、つかの間のトリップに酔いしれたい。
取材・文/渡辺裕希子 写真/田頭真理子
1-2. 美しいビーチの写真に囲まれた店内。シーサーなどの民芸品も飾られ、沖縄気分を盛り上げてくれる。壁には、沖縄のサンゴから作られた石材「琉球石灰岩」を使用。
3. 泡盛のボトルがずらりと並ぶカウンター席。沖縄本島から離島まで、多くの泡盛が揃っている。
4. 三線の生演奏は、事前予約をしておけばいつでも対応可能。誕生日には、三線で“Happy Birthday To You”を演奏するサービスもある。
5. ゴーヤと島豆腐を炒めた「ゴーヤチャンプル」850円。トッピングはポーク、コーンビーフ、ツナの3種類から好きなものを選べる。泡盛はグラス500円~、600mlで2500円~。


