2010年、南アフリカでワールドカップが開かれることから、にわかに注目度が高まっているアフリカ。53の国と地域があり、それぞれ異なる文化を育んでいるアフリカは、日本人にとってはまだ謎が多い未知の大陸だ。そんなアフリカの知らざれるパワーを五感で感じることができる店、『神楽坂 トライブス』を訪れた。
まずは、料理。アフリカ料理といえばモロッコの鍋料理「タジン」や「クスクス」が有名だが、ここではフランス料理のエッセンスを加えた“アフロ・フレンチ”スタイルが主流。本場の素材を使った味付けはもちろん、盛り付けの美しさも目をひく。ほかにも、南アフリカやコートジボアール、モロッコなどアフリカの広い地域の料理をカバー。ワニやダチョウを使った珍しい料理もあるが、どれも洒落たアレンジが施されているため、違和感なく楽しめるだろう。
アフリカといえば、やはりワインも気になる。南アフリカのワインは350年以上の歴史を持ち、国際市場でも高い評価を得ている。メニューには南アフリカ産だけでも20種類以上が並ぶほか、モロッコやチュニジア産もあり、価格も手ごろ。ビール党なら、ガーナやケニア、チュニジアなど、アフリカ各国のビールを飲み比べてみるのもいい。
音楽にも注目したい。店内のスクリーンでは、アフリカ出身アーティストのPVなどを上映。アフリカ音楽のCDも500枚以上が揃い、“アフロビートの神様”フェラ・クティや、素朴で温かみのあるセレスティン・ウクウなど、多彩なアフリカ音楽が楽しめる。毎週金曜には、ジンバブエ音楽のライブを開催。チャージは無料なので、アフリカ音楽初体験の人も気軽に足を運べるだろう。
料理や音楽、空間を通してアフリカの空気に触れられる店だが、一番の財産は“人”。ナイジェリアで2年間暮らし、アフリカ16カ国を旅した店長をはじめ、スタッフ全員がアフリカ経験者だ。店を訪れる客も、アフリカに行ったことがある人、または興味を持っている人が多く、自然と話が弾む。つい話し込んで、5~6時間滞在する人も珍しくない、というのも納得。ここで予習をしておけば、アフリカ大陸初のワールドカップがさらに楽しく、興味深いものになるに違いない。
取材・文/渡辺裕希子 写真/田頭真理子
1-3. 店内は、アフリカの大地を思わせる茶色と夕日のオレンジ色で統一。モロッコのマルシェ(市場)をイメージした内装は、店長自らモロッコの竹を持ち込んで作った手づくりだ。壁には写真や絵画などが飾られ、アフリカ気分を盛り上げてくれる。
4. 神楽坂を少し上った、毘沙門天のすぐ裏にある。アフリカ通の店長に話を聞くだけでも気分が盛り上がるはず。
5. 南アフリカ観光局の認定を受けたメニュー、『ブルボス』1250円。粗びき肉の特大ソーセージにスパイス入りトマトソースを絡めた、南アフリカの定番料理だ。南アフリカ産の赤ワイン『ガーディアンピーク』は、ボトルで4500円。売り上げの一部で絶滅危惧種のライオンを保護している。
神楽坂 トライブス
東京都新宿区若宮町10-7
03-3235-9966
18:00~深夜0:00(LO23:00)
日曜・祝日
クスクス1350円、南アフリカ産ワニのソテー1250円、ホロホロ鳥のソテー950円、アフリカ輸入ビール530円~


