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 デートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン時代からフジ・ロック・フェスティバルなどに出演してきた菊地成孔が今年はダブ・セクステットとしてフジ・ロックとライジング・サンに出演する。 既にフジは終了したが、桟敷席の小さな小屋のステージにも立った菊地はことのほか楽しんでいるようにも見えたが、さて、次に予定されているライジング・サンではどのようなステージを見せてくれるのか。 ニュー・アルバム『ダブ・オービッツ』をひっさげてアウェイ状態でロック・フェスに挑む菊地に、ロック・フェスの楽しみ方を聞いた。

撮影:村尾昌美 構成:岡村詩野

 

野外フェスで何千人って客を躍らせたかったんですよ。

―そもそも菊地さんにとってシンプルにロック・フェスはどういう印象なのでしょう?
「やっぱウッドストックですよね。ウッドストックのジミ・ヘン。でも、ジミ・ヘンくらいしか見てないか(笑)。基本的にヒッピーのやったことって印象で、移入はまったくできませんけど、すごいなあとは思いますね、単純に。(会場の)中で出産したとかね。チケット持ってた人5万人に対して、持ってなかった人が20万人だとかね(笑)。 あとはトップレスの女性とか愛し合うカップルの様子とか、面白いじゃないですか。あとは、昔、テレビの『BEAT UK』って音楽番組でよくイギリスのフェスの様子とかを流してて、それなんかもよく見ましたね」

―へえ。90年代のイギリスの音楽なんて、菊地さん、基本興味ないでしょうに。
「ないですけどね、でも、フェスの映像って人がワーッと映るじゃないですか。あれがいいなって(笑)。ジャズ・フェスじゃ考えられない盛り上がりでしょ。僕が一番好きなのは『真夏の夜のジャズ』(58年)っていうニューポート・ジャズ・フェスティバルの映画なんですけど、あれなんかすごく規模がちっちゃいですし、お客さんも避暑に来てるって感じで、ロック・フェスとはまるきり違いますから。だから、フジ・ロックに最初に出た時、ロック・フェスのイイところをちゃんと実現させているなって思いましたね。あれは01年、デートコース(・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデン)で出たんですけど、そもそも当時、レイヴ(のイベント)に出たかったっていうのがあって、それで出演したんですけどね。野外フェスで何千人て客を踊らせたかったんですよ。まあ、実際踊っている様子を見て楽しかったですけどね。ただ、フジ・ロックに関して言えば、僕は80年代にユーミンととんねるずのコンサートで苗場に行ったきりだったから(笑)、それはそれで感動がありましたね。苗場プリンス・ホテルは品川プリンス・ホテルと同じ建物が空輸されてきたような感じだって(笑)」

―音楽そのものより周囲の状況を楽しむ感じですか。
「そうです。だって、最初に出演した時も、メンバーはみんな他のアーティストのステージを見に行ったんですけど、俺は行かずにホテルの部屋でテレビを見ていた(笑)。だって、他のアーティストに100%興味ないし、見たいものないんだもん。事前に出演者をチェックして、ジャズのアーティストは俺だけか、とか、俺がフジ・ロックではジャズ系のパイオニアか、みたいな風に思ったこともない。あと、僕ね、山がキライなんですよ(笑)。緑がヤだし土がヤだし虫がヤだし。 それだったらプリンス・ホテルの部屋の中でくずろいでいた方がいいやって(笑)」


 

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