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もはやカテゴライズ不可能なほど、さまざまなエッセンスが混沌と解け合い、無二の表現へと昇華させているバンド・サウンド。そして独自の言葉とヴォーカル表現を持つ中納良恵の世界観が激しくスパークし生まれる、EGO-WRAPPIN'の音楽。結成12年を迎え、その純度はさらなる高まりを見せている。そんな彼らは、今年も夏フェスに多数出演。ニュー・シングル『GO ACTION』をリリースしたばかりの彼らに、話を訊いた。
構成:宮内 健(ramblin') 撮影:小原泰広
──EGO-WRAPPIN'は、毎年野外フェスにも多く出演されてますが、通常のライブ会場と、フェスの会場では、なにか意識として違ってくる部分はあるもんなんでしょうか?
中納:自由な感じがいいですよね。お客さんにとっても、お酒も飲めるし、寝ながら聴けるし、そのまま寝てまう人も居るやろうし……演奏する側にとっても自由にやれるユルさがあって。もちろん、ステージに上がる以上、緊張する部分はあるんですけど、なんて言うか、みんながやさしくなれる感じというか(笑)。あれがいいなあって。
森:自分がライブを観る側にまわると余計に強く感じるんですけど、野外だと開放的になってるせいか、ふだんやってる時よりも、BPMみたいなもんが若干遅く聴こえることがあるんですよね。逆に、あまりにもCDどおりのテンポでやってても、観てるほうはサーッと曲が過ぎていくように感じて。ガチガチにタイトにやっても聴いてるほうはさらっと聞き流してしまって、意外とユルくやってるほうが、その曲がわかりやすく印象に残ったりするんですよね。
──まわりの風景とか、空気や匂い、風や日差しというように、通常のライブハウスで感じられない要素が、野外だとまわりにたくさんあるから、そういう印象を覚えるのかもしれないですよね。
森:そうやね。他にたくさんあるから、音楽だけには必ずしも集中されてないのかも。
中納:わりとどっちがおまけか?みたいな人も居るやろうし。
──そうですよね。朝霧JAMなんかはあまりにもキャンプ場としての居心地が良すぎて、二日間居てもちゃんライブと観たのはひとつかふたつっていう人もざらに居ますからね。
中納:そうそう(笑)。そのへんが自由すぎて面白いですよね。その場の楽しさが優先されちゃう感じ。
──自分たちが演奏していて、印象深かったフェスは?
森:いろいろあるけど、土砂降りの中で演奏した、SUNSET LIVEかな。大雨で、ステージに屋根もなくて、ウッドベースずぶ濡れで。あれだけ降ったら、逆に盛り上がるっていうか(笑)。ただ、演奏するほうは感電するんちゃうかって、怖かったですけどね。あとは、初めて出たフジロックとか。ドキドキ、ワクワクする感じがありましたね。
──とくにフジロックだと、邦楽洋楽って括りを越えて、あらゆるジャンルの音楽好きが集まってる感じがありますからね。
森:あと、韓国の釜山ロックフェスティバルっていうのにも出たことあるんですよ。トリがスティーヴ・ヴァイ(笑)。こっちからウッドベースとか持っていかれへんかったから、ほとんど現地でレンタルしたんですけど、機材のトラブルもいろいろあったりして。だけど、それも印象に残ってますね。
──今年、EGO-WRAPPIN'は、野外フェスへの出演の他にも、東京と大阪でワンマンの野外ライブも開催するという。それに先駆けてリリースされたのが、ニュー・シングル『GO ACTION』。
中納:今、新しいアルバムを制作してるんですけど、その流れの中で出来た1曲で。
──前作のアルバム『ON THE ROCK!』をリリースして以降、中納さんはソロ・アルバム『ソレイユ』をリリースしたり、森さんはDJとしての活動があったりち、個々の活動も充実してましたよね?
中納:ソロをやっていた時に自分だけで作った曲は、やっぱりしっとりしたのが多くて。自分の中の激しい部分が反映された曲っていうのは、EGO-WRAPPIN'で引き出されてるんやろうなって。踊りながら歌えるぐらいの曲はやっぱり、EGOならではなんやなって。だから、今回はそういうのを楽しみにしてましたね。
森:曲調はいろいろあったんですけど、基本的にロックっぽい感じが多くて。よっちゃん(中納)のソロで、女の子らしい、かわいらしいところが出てたからもうちょっとイカツい部分を出したかったというか。やっぱりEGOではキラーな一面も出してもらいたいなって思うから。それもあって、この「GO ACTION」っていう曲が、群を抜いてキラーな感じだったんですよね。昨年来日してたスリッツのライヴを観て、ちょっと刺激を受けたところもあったり。
中納:来日してる間に、ヴォーカルのアリ・アップも観に来てくれたんですよ。あのアタマのまんまで来てくれて(笑)。
森:かなり興奮した感じで楽屋まで来てくれたから。同じヴォーカリスト同士、よっちゃんとアリで会話が成り立ってて。
中納:私も、スリッツとか嫉妬しますしね。ああいう格好いい人は。
──ステージ上で奔放に踊って歌う中納さんも、相当格好いいですよ! 奔放といえば「GO ACTION」も、ホーン・セクションはジプシー音楽の匂いを漂わせていたり、途中では激しいディストーションギターが入ってきたり、ダブっぽい音像処理もあったりと、サウンドそのものがかなり奔放で。なんというか、場末のパブで演奏してるイナタいロック・バンド風情が最高ですね。
中納:EGO-WRAPPIN' & THE GOSSIP OF JAXXって、名前も付けてね。
森:エゴとそのバンドって感じで、ちょっとB級な雰囲気も匂わせつつ。今までのレコーディングでは、たとえば何かこういう音をやりたいって思ったら、その分野でいう本気の人(オーソリティ的なミュージシャン)に来てもらって演奏してもらうことも多かったんですけど、今回はあえて固定したメンバーの中で出来る範囲でやってて。そのメンバーで作っているアルバムが面白い感じになってる。そのレコーディングと同じメンバーで、夏のライブを回るんで、ぜひ今のバンドのカタチを観てもらいたいですね。
1996年、森 雅樹(ギター)、中納良恵(ヴォーカル)によりEGO-WRAPPIN'を結成。「色彩のブルース」「くちばしにチェリー」などで幅広い層からの支持を集め、昨年リリースされた最新アルバム『ON THE ROCKS!』まで、8枚のオリジナル・アルバムをリリース。2007年には、中納良恵がソロ・アルバム『ソレイユ』をリリース。結成12年目を迎える今年は、すでに新作アルバムの制作を開始。ニュー・シングル『GO ACTION』(カップリングにはシンディ・ローパーの「Girls Just Want To Have Fun」のカヴァーを収録!)のリリースを皮切りに、東京・大阪での野外ワンマンや、夏フェスへの参加、10月には初のベスト・アルバムを発表するなど、見逃せないトピックが目白押しだ。
More info→http://www.egowrappin.com
出演日
2008.8.1 OTODAMA逗子海岸(ワンマン)
2008.8.10 大阪城野外音楽堂 (ワンマン)
2008.8.16 ? ? RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO
2008.8.17 LITTLE TEMPO 祝15周年記念 真夏のワイワイ祭りスペシャル!
@日比谷野外大音楽堂
2008.8.31 SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2008

