
バンド活動を経て、90年代中ごろからギターの弾き語りを中心にしたソロ活動をスタート。これまでにアルバム3枚とミニ・アルバム2枚を発表している。昨年〈日産MARCH〉のCMソングに抜擢されたことも話題に。その幅広い音楽性と豊かな表現力は、リスナーからミュージシャンまで、幅広い指示を受けている。
二階堂和美『ニカセトラ』12月5日発売
1. 蘇州夜曲(李香蘭/渡辺はま子)
2. 話しかけたかった(南野陽子)
3. 白いパラソル(松田聖子)
4. 夏のお嬢さん(榊原郁恵)
5. 世界でいちばん熱い夏(プリンセスプリンセス)
6. 少年時代(井上陽水)
7. せぷてんばぁ(クレイジーケンバンド)
8. 赤とんぼ(童謡)
9. 日暮れ道(都市レコード)
10. A HAPPY NEW YEAR(松任谷由実)
11. 雪の降る街を(高英男)
12. 卒業写真(荒井由実)
13. みかん(大竹しのぶ)
14. 思い出のアルバム(想い出のアルバム)
1. 蘇州夜曲(李香蘭/渡辺はま子)
2. 話しかけたかった(南野陽子)
3. 白いパラソル(松田聖子)
4. 夏のお嬢さん(榊原郁恵)
5. 世界でいちばん熱い夏(プリンセスプリンセス)
6. 少年時代(井上陽水)
7. せぷてんばぁ(クレイジーケンバンド)
8. 赤とんぼ(童謡)
9. 日暮れ道(都市レコード)
10. A HAPPY NEW YEAR(松任谷由実)
11. 雪の降る街を(高英男)
12. 卒業写真(荒井由実)
13. みかん(大竹しのぶ)
14. 思い出のアルバム(想い出のアルバム)

『ハミング・スイッチ』2007年発表のミニ・アルバム
―― なるほどね。二階堂さんのステージを初期から見て来ている者としては、ルイ・アームストロングの声帯模写をしてライヴを盛り上げる芸人魂みたいなものが一つの魅力だと思ってはきていたのですが、ここ数年、そうした芸達者な歌い手という評価を覆そうとしている印象がありますよね。『二階堂和美のアルバム』はまさにその決定盤みたいな1枚だったと思うんですが、そういう意味では、去年のミニ・アルバム『ハミング・スイッチ』でさだまさしの“関白宣言”やサザンオールスターズの“真夏の果実”などをとりあげ、今回ついに全曲をカバーで占めたアルバムを作ったことによって、歌い手としての力量を再度自ら試そうとしているのでは?とも思ったんですよ。
「ヘンテコなシンガーって言われていることに対するちょっとした抵抗、みたいなのは少しありますね。私、ヘンテコじゃないもん!って(笑)。ちゃんとした曲を、ちゃんと歌えるよ!って言いたかったのかもしれないですね(笑)。確かにあえてパロディぽくやってたこともあるし、自分の声のバリエーションで曲を作ろうとしてたときもありますが、ライブで歌っていてだんだんちゃんと歌いたくなってきたんですよね。特に、音源は繰り返し聴かれるものだから、あまりおもしろおかしくしないで、誠意と敬意をちゃんと伝えていこうって。そこに自分の個性はわざわざ入れなくてもね」
―― オリジナルより自分の方がうまく歌えるのに!っていうような意識はあります?
「たまに、一瞬、思うことはありますが(笑)、でも、どんな曲でもやっぱりオリジナルに勝るものはないと思うんです。今年の夏、サマー・ソニックでキョンキョン(小泉今日子)を見たんですけど、やっぱりすごいなって思いましたね。私、キョンキョンが歌うまいとは思ってなかったんですけど、やっぱりその曲に対しての1番はこの人だなって思ったんですよ。オリジナルはスペシャルなんですよ。ただ、いろんなアレンジや装飾で、歌詞自体がちゃんと聴かれてないなって思うことはありますね。それでも、やっぱり思い入れが深いと、それだけで曲に移入しちゃいます。だから、今回はあえてあまり極端に思い入れのある曲は入れてないんです。松田聖子さんはかなり危ういですね(笑)。今回は収録から外した、松田聖子さんの“制服”、あれなんかは、オリジナルが自分の中で大きすぎて、どんなに引っ剥がしても耳の中で合いの手うってくるし、聖子さんの歌はほんとに素晴らしいし」

―― でも、二階堂さんは音程もしっかりしているし声量もある。
「いやいや。でも、実際にこの10年くらい、こういうカバーをやることは怖かったんですよ。昔、コピー・バンドをやってたこともあって、ついつい物真似になっちゃうところもあったんで。で、それをライヴでとりあげることで克服してきたところがあると思うんです。でも、そこで、いわゆる「二階堂和美的な」というか、一人の人が歌っているアルバムとして、というのをあまり考え過ぎてしまうのもどうかな?って思って。それより、曲をいかに生かすかってことを考えて、曲と誠実に向き合ってみようって。そうしたら、自分の中のいろんな歌い方が自然と出てきて、またそれ全部自分だなって思えるようになってきましたね」
―― 一つだけ毎回不思議に思っているのは、こうして普通に話してる時の声と歌っている時の声とが違うことなんですよね。
「それねえ、自分では気付いてないんですよ(笑)」
―― この声で歌おうと意識はしてない?
「この声ってどの声なんですか?って感じですよ(笑)。いますよね、普段の声と歌の声が一緒の方って、小野リサさんもそうだし、EGO-WRAPPIN'のヨッちゃん(中納良恵)もそうだし。憧れますけど、でも、確かに前のアルバムの時、ウチのおばあちゃんにも言われましたよ。「アンタじゃないみたいだね」って(笑)。自分の声を探していた時期もあったんですけど、今はそこにこだわることもないかなって。それより、曲をいかに表現していくかってことの方が大事なんじゃないかなって思えるようになったんですよね。その時、その時のメロディとか詩に合った歌い方が出来れば、それが一番なんじゃないかって。それが分かってきたから、今は自分でまた曲を書くことが楽しくなってきているんです」
