LED ZEPPELIN REVIVAL レッド・ツェッペリン復活の日!

――36年前の初来日のときと比べていかがでしたか?

H:うーん…ヴォーカルに合わせてキーを下げているぶんだけ、疾走感とかスピード感という点では若干落ちているのかも知れませんけど、ジェイソンのキレがよくて。お父さんそっくりのドラムなんですよ、ほんとにびっくりするぐらい。ロバートがいみじくも今回「永遠の詩」の後で「彼は今夜、親父に追いついた」とMCで言いましたけど、観ていた人はみんな、ジェイソンのドラミングを賞賛していました。

K:ジョン・ボーナムは天国でアーティガンと手を合わせて、うれし泣きしていると思うな、きっと。今回は、バンドというのはべースとドラムのリズムが大変に重要だなということを再認識しました。ジョン=ポール・ジョーンズとジェイソン、この2人がしっかりしていたからジミーも遊べて、ロバートもリラックスして歌えた。

H:ジョン=ポール・ジョーンズはたぶん、70年代と何もかわってないと思いますよ。彼が100パーセントのプレイができてドラムもよかったから安心して聴くことができた。

――バンドとしての一体感は最高だったと。

K:4人だけでできることをすべてやった、という感じだね。

H:そこが潔いですよね、ほんとに。今回はサポートがつくんじゃないかと思っていたんですけど、すべて4人だけでやった。そこがすごいですね。僕があらためて思ったのは、レッド・ツェッペリンって、メンバーそれぞれがすごく個性的な人間の集まりで、強烈な個性が奇跡的にうまく調和していたバンドだったということです。ジョン・ボーナムが死んだことでこのバンドは成立しないとジミー・ペイジが判断したのは当然だったと思うんですよね。でも、今回は、息子のジェイソンがお父さんのプレイに限りなく近づいたことで、かつてのバランスがまた戻ってきた、再現されたと思うんです。そのことが確認できたことが僕はうれしかったですね。

レッド・ツェッペリン、そしてすべての人にとってもリスタートになった夜。

K:再結成、という言葉がふさわしいのかどうか。僕は新しいバンドという感じもしたのね。僕はいまのツェッペリンの音は、20代にもウケる気がする。新しいバンドとして通用する気がするのよ。彼らはあのトシで新しいものを作ったような気がする。歌は世につれ、世は歌につれっていうけど、今の時代の気分を反映する音楽を作ったように感じる。そこにすごく感動しました。お金のためじゃ、ああはいかないね。お金のためだけだとペイジ&プラント……違うか?(笑)。彼らが立派だったのは、このコンサートがアーメット・アーティガンに捧げるものだということを忘れないで、そのスタンスを守って最後までやったということ。とても素敵でしたね。ともすると勘違いしちゃってさ、終わったあとで「See you again,ワールドツアーで会いましょう!」なんてことを言いそうじゃない(笑)。

H:「天国への階段」が終わったあとで、プラントが「ヘイ、アーメット、やったよ!」とMCしましたよね。たぶんアーメットはこの曲が好きだったんじゃないでしょうか。もちろん追悼曲として最高ですし。でも88年のアトランティック・レコーズ40周年記念コンサートのときは、あまり演奏が良くなかったけど、ようやく今回は自分たちでも満足いく演奏が出来たということでしょう。でも世界中のファンは、このコンサートが終わったあとは、ワールドツアーのアナウンスはいつあるんだって、ツェッペリンのホームページに毎日アクセスしているみたいですよ。今回は、ジェイソンが叩いてみて、たぶん予想以上によかったので、ツェッペリンとしては自信を持ったんじゃないかと思います。

K:そうだと思う。翌日の新聞の批評も素晴らしかった。

H:アンコールが終わってステージから引き上げるとき、ジェイソンがひざまづいて、ジミー・ペイジに向かって平伏していましたね。バンドの曲のことはジェイソンがいちばんよく覚えていて、当日のリハのときも、けっこうジミー・ペイジがジェイソンに「ここの“入り”はどうだった?」って訊いていたらしいんです。そういうやりとりがあって、本番になってジミーがビシッと間違えずにやれたんで、それにジェイソンが敬意を表したんじゃないかと僕は推測しているんですけど。

K:ステージ観ながら思ったのは、とにかく一所懸命やってみることが大事だということ。正に「チャレンジする」という彼らの姿勢に僕は感動して、この人たち、今でも青春しているんだなと思いました。そんなステージを観ることができて、すごくラッキーでした。冥土の土産ができた、とは言いませんけど(笑)。

――You Tubeでも早くからコンサートの動画がアップされていましたが、誰かが、会場のお客さんたちを指して「どうして禿げた人ばっかりなの?」って書き込んでいました(笑)。

K:あはは! だから、禿げたおじさんたちにとっては、ほんとよかったと思うよ。オレたちもがんばればできるよね、みたいな気持ちはみんな持ったと思う。観たオジサン達はきっと、自分自身の再結成コンサートになったかもしれないね。

H:うんうん。リスタートという感じですよね。ジミーもロバートも4月ぐらいから話し合いをはじめていたらしいですね。その間にダイエットしてシェイプアップしたんですよね。以前よりもずいぶん痩せていました。

K:ミック・ジャガーに聞いたのかな、“公演前はメシ食うな、ジョギングしろ!”って。違うか(笑)

文責=編集部

PREVIOUS PAGE

LINE UP


亀渕昭信さん(左)と保科好宏さん(右)。亀渕さんは、64年(株)ニッポン放送に入社、69年から「オールナイトニッポン」のDJを務め「カメ」の愛称で大人気に。99年同社代表取締役社長を経て、現在同社相談役。保科さんは10代にブリテッィシュ・ロックに目覚め、渡英歴はすでに30回を超える。PIGなど海外アーティストのマネジメントも手がける


チケット引き換え所(写真上)では、申し込みを確認してチケットを渡すのと同時に、本人であることを証明するリストバンド(写真下)を手首に巻いてくれた。誰もが思わず歓喜の声を上げたくなる瞬間


e-days「イーデイズ」は大人の感性を刺激するWEBマガジンです。