アビイ・ロードの歩き方―私のビートルズとロンドン―THE WAY TO ABBEY ROAD『アビイ・ロード』のカヴァーを見ていちどはここを歩いてみたいと思った人からとくに何も思わなかった人まで、リアル・ピープルにきくそれぞれのビートルズ、そしてそれぞれのロンドン。

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#24 ポールの曲は完全。ひれ伏してハハーってするしかない(笑) (鈴木惣一朗)

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1.ビートルズが使用したレコーディング機材などを詳しく紹介した本「Recording the Beatles」。「彼らのレコーディング風景を描いた絵コンテがあるんですけど、これがおもしろい! 最初は立ってレコーディングしてるのに、途中で座るようになり、服装もだらしくなくなり、最後はヨーコまで!(笑)」
2.上記の本の中身。卓のポスターやマイク型のしおり、ジョージ・マーティンが旅行先からビートルズ宛に書いたポストカードのコピーなど、気になるオマケも満載。
3.「りんごの子守唄」(詳細は右記)の赤盤、青盤、白盤。

 10歳の時の「Let It Be」のシングルとの出会い。これが決定的でしたね。中学に入った時には意志を固めて、全部の曲を聴こうと。リリースされてる枚数と自分のお小遣いを換算して、3年間で約40枚。とにかく3年間はそれだけを買おうと。もちろん楽しかったんですけど、高校に入った時には解放されたような気分に…。ビートルズ以外も聴いていいんだ!みたいな(笑)。ただ当時、ミュージシャンツリーを作って、それをいかに茂らせるかみたいなこともやっていたんです。そうやってビートルズを深く聴くことによって、ロックミュージックを聴いていく準備が完全に出来た気がしますね。
 メンバーの誰派で言うと、僕は圧倒的にポール派。だから語弊があるとなんだけど、「りんごの子守唄」ってシリーズをプロデュースした時も、ジョンやジョージの曲には僕が入っていく隙間があるんですよ。でもポールの曲は完全だから、ひれ伏してハハーってするしかない(笑)。まぁそういう届かない相手だからこそ、ずっと聴いていられるんだと思います。
 イギリスですか? もちろん行ったことないです(笑)。だって、もしアビイ・ロード・スタジオに行ってしまったら、僕が思っているアビイ・ロードの幻想が現実と比較されてしまうじゃないですか? こんなところかなぁと想像しつつ、アビイ・ロードみたいな音を東京で作ってみる。そういうことで、自分のスタンスが生まれると思うし。まぁでも、結局は行くでしょうね。だって、やっぱり行ってみたいじゃない?(笑)


取材・文/野上瑠美子

鈴木惣一朗
音楽家


ミュージシャン、音楽プロデューサー、音楽ライター、選曲家としてなど、幅広い活動を展開。近年ではビートルズ・ララバイ集「りんごの子守唄」シリーズをプロデュース。女性ボーカリストによる赤盤、男性ボーカリストによる青盤、男女混声デュエットによる白盤(ビデオアーツ・ミュージック/各¥2940)がある。
鈴木氏公式サイト http://www.quietone.net/
ビデオアーツ・ミュージック http://www.videoartsmusic.com/


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