アビイ・ロードの歩き方―私のビートルズとロンドン―THE WAY TO ABBEY ROAD『アビイ・ロード』のカヴァーを見ていちどはここを歩いてみたいと思った人からとくに何も思わなかった人まで、リアル・ピープルにきくそれぞれのビートルズ、そしてそれぞれのロンドン。

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#19 音源を解体し、磨き上げて新譜をリリース。叶わぬ夢ですね(笑) (石角隆行)

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1.「ビートルズのTVCM解禁されれば、若いファンがどっと増えると思うんだけどなあ」。事務所には仕事関係の資料や、自身が最近始めたという楽器が並ぶ。最近購入したというフォスター(コクヨファニチャー)の椅子は、座りやすくてオススメだとか。
2.イギリスで手に入れた思い出の品々。アンティックマーケットで購入した「イエローサブマリン」の全頁カラーのペーパーバック初版本。同じくアンティックマーケットで購入した「イエローサブマリン」のCORGI製ミニカー。発売日にオックスフォード・サーカスのHMVで買ったビートルズ25年ぶりの新曲「Free As A bird」のシングル盤。

 僕が初めて買ったビートルズは、アルバム『アビイ・ロード』でした。このアルバム、B面ラストに「HER MAJESTY」っていう短い曲があるんですが、ひとつ手前の「THE END」が終わるとレコード針を上げていたんですよ。ですんで、“おまけ”に気づくまで2年もかかってしまった…(笑)。という思い出があります。
 ビートルズはリアルタイムでは体験できませんでしたが、1995年の復活プロジェクトの時期に、ちょうど本国イギリスに滞在していたんです。テレビでもドキュメンタリー番組「ビートルズ・アンソロジー」が放送されましてね、冗談じゃなく正座して見たものですよ。その年には、ビートルズ25年ぶりの新曲「Free As A bird」も発売されました。これはジョン・レノンが生前作って声を残していたものに、ポール、ジョージ、リンゴが音を被せて出来たものなんです。リアルタイムの彼らを知らない僕には感動もので、涙と共に聴いていました。
 1995年は、ブラーやオアシスの台頭でブリット・ポップが世界的に注目されたり、「英国の寅さん=ジェームス・ボンド」シリーズが9年ぶりに復活したりと、不況が続いていたイギリスが復活を遂げたメモリアル・イヤーだったと思います。  ビートルズにおいては、グループ解散後もさまざまな企画が発表されていますが、最近のものではアルバム『LOVE』が秀逸です。これは昔の音源を解体して、トラックごとに手入れして再構築しているんです。リマスタリングとは違って、ひとつずつ取り出して音を磨き上げたわけですから、音が大変クリアなんですよ。時代の隔たりを感じさせない。許されることなら、全アルバムでこれをやってもらいたいなあ。
 笑い話ですが、ビートルズのフォロアーは今のミュージシャンも多くいて、オアシスもそのうちの1つなんですが、「ビートルズってオアシスに似てるね」という若いファンが少なくないんですよ(笑)。いずれにしてもビートルズは、今もなお新しいファンを増やしている。フレーズが錆びない。飽きが来ないから引き継がれていくんでしょうね。

取材・文/森澤郁夫

石角隆行
パブリシスト、有限会社六角堂・代表


キティレコード(現ユニバーサルミュージック)、ロンドン遊学を経て、有限会社六角堂を設立。2005年のクイーン再結成以降、EMI JAPANのクイーン公式サイト内での原稿、CD、DVD内のライナーノーツを担当。今年6月、高校野球の応援曲を集めたCD『ブラバン!甲子園』をプロデュース。オリコン最高8位、10万枚を超える大ヒットとなり、2007年日本レコード大賞企画賞を受賞。'08年2月には春のセンバツ高校野球に合わせて第2弾を発売予定。
http://www.universalmusicworld.jp/va/brath_band/


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