2010.02.01UP
とある映画宣伝会社で『フリンジ』ファースト・シーズンを借りてきた。というか、おそらく忘れてくれるだろうからもらってきた。製作は『ロスト』のJJ・エイブラムス。

また大風呂敷広げて、畳み方を忘れ、ついでに風呂敷の存在も忘れたような展開になるかな、と期待しつつ観たが、ある意味、非理知の世界が理知的に整然と作り込まれていてめんくらった。連続ドラマと1話完結もののジョイント・スタイル。<パターン>と呼ばれる、科学の暴走が引きおこす事件=超科学犯罪が毎回起こり、それらすべての根に、1960年代の人体実験、幻覚実験が存在する。1回目など水槽、LSDまで登場する。これってサイケデリック革命時代の・・・。思い浮かぶのは、ハーバード大学でマッド・サイエンティスト扱いされたLSDの導師=ティモシー・リアリーである。長く病院に隔離されてきたリアリー博士が、自分が生み出したともいえる成果の進化形、奇怪な事件に対処するというようなストーリーを考え、それに賑やかな外観をあたえれば『フリンジ』となるだろう。むろん、巨大な悪のシステムの存在も暗示されるが、それがないとアメリカのサスペンス・ドラマは成立しない。
細かいことは触れないが、デイヴィッド・クローネンバーグの『ヴィデオドローム』以来の、あるプログラムをダウンロードしたら、PC画面から手が突き出てくるアイデア(エピソード12)使用がことのほか懐かしい。古本屋好きには14の店長がたまらないかも。
スティーヴン・キングのはるか昔の最後(!)の傑作『ファイアースターター』の再映画化を、誰かにしてほしいと思ったが、JJが最適かもしれない。『炎の少女チャーリー』では満足できないのでね。
『ファイアースターター』のおたくヴァージョン? を家の多くの本を処分して買ったのは、ただただ表紙イラストのすばらしさであった。
14話で観賞終了したが、理由はあいにくそこまでしか事務所に置いてなかったからである。
