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2009.10.21UP

奥多摩の大岳山へ

9月19日(土)

 パートナーが皮製登山靴を購入した。HANWAGの靴がバーゲンになっていて、かなりお得な買い物だった。週明けに那須岳に登る予定で、それまでにもう少し慣らす必要もあり、奥多摩の大岳山に登ることにした。御岳山から大岳山に登り、鋸尾根を通って奥多摩駅に下るルートだ。天気予報は曇時々晴。

 3:00に起床し、弁当などを準備し、4:43桜木町発の電車で出発。川崎、立川、青梅で乗り換え、6:56に青梅線御嶽駅に到着。駅前のバス停から7:10のバスに乗り、終点の滝本まで行く。車道を少し登ると御岳登山鉄道のケーブルカーの滝本駅だが、ケーブルカーは利用せず、参道を歩いて登ることにする。杉並木の参道ではなかなか見事な巨木が見られる。

 代表的な巨木には、「御岳山名木巡り」の札が立っている。ちなみに、入り口の石の鳥居の左奥に立つ名木巡り一番の「滝本の大杉」は樹齢推定350年、鳥居の右手前に立つ二番「神代銀杏」は樹齢推定500年とある。参道が舗装されていて、時々配達などの軽自動車が走ってくるのは残念だが、この杉並木は歩いて損はない。

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参道入り口の鳥居、奥に見えるのが滝本の大杉

 最後に急坂を登りきると、ケーブルカーの頂上駅からの道と合流する。茅葺屋根が歴史を感じさせる御師の集落を抜けると、そこに立つ名木巡り八番、国指定天然記念物の「神大欅」に目を奪われる。樹齢推定1000年、樹高30m、目通り8.2mとのこと。その先のみやげもの屋の間を抜け、御嶽神社下の大鳥居と隋神門をくぐって進んでいくと、銅の鳥居の前にある分岐に出る。

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樹齢推定1000年といわれる神代欅

 単純に大岳山を目指すなら左の道だが、その前に御嶽神社にお参りすることにする。以前このブログで紹介したドキュメンタリー『オオカミの護符』で取り上げられていた神社だ。石段を登り、まずは御嶽神社の拝殿にお参りし、それから玉垣のなかに進み、一番奥にある狼の神話を伝える大口真神社にお参りし、神符授与所で狼の護符を購入した。

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武州御嶽神の幣殿・拝殿

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狼の神話を伝える大口真神社

 御岳山から大岳山には複数のルートがあり、われわれは奥の院のルートを行くことに。神社の手前にわき道があり、そこを下って奥宮道に入り、赤い鳥居をくぐって尾根を登っていく。奥宮道からは奥の院があるピラミッド型のピークが垣間見える。鳥居の脇には「天狗の腰かけ杉」が立っているが、この巨木も見応えがある。鎖がつけられた大岩を巻いて登り、途中にある赤い社の男具那社の前で一休みし、ごつごつした坂を登りきると、石の祠がまつられた奥の院(1077m)に到着する。

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奥宮道から奥の院を見上げる

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奥の院の入り口に立つ天狗の腰かけ杉

 奥の院から岩がちの斜面を下り、鍋割山を越え、芥場峠を過ぎ、大岳山山頂を目指して岩場を登っていく。営業休止中の大岳山荘と大岳神社を過ぎると、傾斜はさらに急になる。ガイドブックによれば、大岳神社のある標高1150m地点から大岳山山頂の1267mまで、110m以上の標高差を一気に登ることになるので、なかなかきつい。頂上から下ってきた男性から、「今日は富士山がうっすらと見えますよ」と声をかけられた。筆者が一眼をぶら下げているので教えてくれたのだろう。

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大岳神社手前の岩場

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展望がひらける大岳山山頂

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大岳山山頂より富士山

 やっと山頂に到着。確かに富士山がうっすらと見える。特に昨年の後半から今年にかけては、天候に恵まれ、クリアな富士山を何回も見てきたので、こういう富士山も悪くない。山頂で昼食にするが、風が冷たいのでそそくさと切り上げ、鋸山に向かう。こちら側の山頂直下の岩場はさらに急だった。その後の尾根道はアップダンが続き、鋸山の分岐で一休みする。その先は、再びごつごつした岩場の急下降になり、鉄ハシゴを下って、岩の峰に上ると天聖神社がある。岩と天狗を刻んだ石塔が独特の雰囲気をかもし出している。この峰からは本仁多山や石尾根を見渡すことができる。

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天聖神社から本仁多山、石尾根方面の展望

 さらに岩場を急下降し、時計峠の車道を渡って、愛宕山を越え、異様に急で長い石段を下り、奥多摩駅に到着。トイレで着替え、駅前にある餃子の店「天益」へ。この店は、昨年の秋、雲取山の帰りに寄って以来だが、餃子も川海老もビールも美味かった。

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夕暮れの奥多摩駅

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大場正明(評論家)
1957年神奈川県横浜市生まれ。中央大学法学部卒。映画、音楽、書物その他の評論。著書・編著書は『サバービアの憂鬱』『CineLesson15 アメリカ映画主義』など。趣味は登山、写真、料理。
大場正明 HOMEPAGE http://c-cross.cside2.com
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